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女王卑弥呼が都した邪馬台国に到る<口絵 カラー>

宮ア照雄著

本体価格¥2000+税 '19/04/25刊 ISBN978-4-903866-51-2 C3037    A5版、231頁






             目  次

掲載目次
緒言 T女王卑弥呼の都する邪馬台国に到る
  第1章 魏の返礼使節団の来訪
   第2章 「順次読み」の筆法
   第3章 「南至邪馬台国女王之所都十日陸行一日」
   第4章 女王の都する所の「邪馬臺國」を考える
   第5章 「邪馬臺國」へのアプローチ
   第6章 「邪馬臺國」はここだ!
   第7章 黒歯国はどこか?
   第8章 「自郡至女王國萬二千余里」「計其道里當在會稽東治之東」
   第9章 「計其道里當在會稽東治之東」と邪馬台国在近畿説
   第10章 「南至投馬國水行二十日」
   第11章 『魏志』倭人伝の一誤植を諒解すれば邪馬台国に確実に到る  
U「卑弥呼以第1章死」を考える
  第1章 建武中元二年の倭奴国王の朝賀
   第2章 志賀島における金印秘匿の謎を解く
   第3章 倭國乱相攻伐歴年 乃共立一女子為王名曰卑弥呼」
   第4章 「倭女王卑弥呼與狗奴隷國男王卑弥弓呼素不和」
   第5章 「卑弥呼以死」
   第6章 「大作塚 徑百余歩徇葬者奴婢百余人」
   第7章 「復立卑弥呼宗女壹與年十三為王」
V記紀神話にみる『魏志』倭人伝外伝
  第1章 女王即位前の卑弥呼と卑弥弓呼
  第2章 『魏志』倭人伝「卑弥呼以死」と記紀神話の天石戸隠れ
   第3章 台与の政治
   第4章 天照大神の孫の饒速日命と物部一族の東遷(真の天孫降臨)
   第5章 台与の死と宇佐神宮 
   第6章 出雲国の須佐之男命



見所:


       女王卑弥呼が都した邪馬台国に到る―

 本書の特徴は、著者が、魏使に成り代わって、その視線で『魏志』「倭人伝」を繰り返し読むことから

生まれている。邪馬台国までの方向と里程とを記した叙述を考えるに当たっては、魏使が立ち寄った壱岐

を起点に、任那・帯方郡・一岐・末廬国・伊都国・邪馬台国を比定している。この意識操作によって、

・一岐・末廬国・伊都国・邪馬台国が見事に浮かび上がる。
                
          

書評:読書お宅  :

 女王卑弥呼が都した邪馬台国に到る―繰り返し読むことの効果ー

 

 繰り返し考えることには意外に深い長所がある。繰り返し考えるには繰り返し読まねばならず、繰り返し

読むには、繰り返し言葉を咀嚼しなければならない。言葉を咀嚼することで初めて含蓄や蘊蓄に出会う

からである。その含蓄や蘊蓄に出会ったときに、初めて古文書が生き生きと語り始める。その含蓄や蘊蓄

は誰もが出会うものではなく、一朝一夕で出会うものでもない。その上、古文書との相性まである。

 この著者の著作を読むとこの著者は大変幸運な人であるらしい。元来、読むことと書くことの間には大

きな階梯がある。言葉は、読み取ったものを書き写すには、実に不便なツールで、分かったつもりで分から

ないことは余りに多い。書かれた状況や具体像が読解できないからである。そしてその状況や具体像に向か

って読者を導くものが、古文書が持つ含蓄や蘊蓄であるらしい。

 『魏志』「倭人伝」が書かれた状況や具体像と筆者の読解との落差を埋めなければ、任那・帯方郡・一岐

・末廬国・伊都国・邪馬台国は浮かび上がって来ない。古文書を読む愉悦は、その落差から生み出されるが、

その古文書の「妙」を掴むこと、筆者は、堅実に写真と絵を使って、書くことと読むこととを隔てる大きな

階梯を越えようとしている。それも驚くほど巧みにである。







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